1 こんな世界で、こんな夢を、でも本当にこわいよ。

この世界は、ぼくたち魔物と人間たちがわらわらと、世界を覆い尽くしてるんだ。毎日、人間と魔物は戦ってて、ぼくみたいな下等ゴブリンは、いっつも最前線に派遣されちゃう。強い魔物ばっかり魔王城の中でだらだらと警備してて、弱っちいぼくらは最前線だよ。おかしいよね?強い魔物が最前線に行くべきじゃないのかなって、ずっと思ってるんだ。
だから、ぼくは、魔王になって、弱い魔物を魔王城で守って、強い魔物を最前線に送り込もうと思うんだ。えへへ〜。素敵な夢だよね。ぼくは魔王城から遠く離れた、人間の暮らす村の近くまでぼくは来ているんだ。だいたい、適当にスライムくんとパーティ組んだり、夜になるとゴーストくんが、ひょっこり顔をだして、おしゃべりしてるんだ。この村は、そんなに恐い人間は住んでいないのだけど、たまに、勇者王にオレはなる!って叫びながら、ぼくら下等な魔物たちを虐殺しながら駆け抜けていくんだよ。本当に恐ろしいんだ。どうしたら、魔王になれるのかなって、最近よく考えるんだ。やっぱり強くなって、みんなに認めてもらわないとだめだよね。強くなるためには、人間を倒さなきゃいけないのだけど、村人はなかなか外に出てこないし、出てくると、勇者王にオレはなりそうな人間で、倒されちゃうから、強くなれないよ。困ったなぁ。でも、ある日のこと、瀕死のスライムくんがいたから、話しかけたんだ。
「スライムくん!死にそうになってるよ!大丈夫?!」
「ごほごほ、急に現れた4人の遊び人集団に、ごほごほ、ボコボコにやられちゃって。。」
「ぜんぜん大丈夫そうじゃないね!でも、ぼくは回復魔法もやくそうも持ってないよ。ごめんね。」
「もうすぐ、お迎えが、ごほごほ、来そう。ぼくの命があんな、おちゃらけた遊び人に倒されたなんてみんなに知れたら、ごほごほ、末代まで笑われちゃうから、ぼくを攻撃して倒して。」
「え!ぼくが、きみを?!」
「うん、少しだけど、経験値と、人間たちのお金が手に入るはずだから。さぁ」
ぼくは少し考えて、拳を振り上げて殴りかかった。
「スライムくん、ごめんね!」
バコーン!スライムくんは、嬉し涙を浮かべながら、「ありがとう」っ言葉を最後にしぼんでいった。

パパラッパッパーン!!

ふぁ?!突然のファンファーレに、ぼくはすごくびっくりした。「スライムを倒した!経験値2を獲得、1円を獲得した。ぼくのレベルが上がった!」ピコーン!少し、強くなった気がするよ。続いてメッセージが流れてくる。

「なんと、スライムは、お母さんへの手紙をもっていた!」

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うーん。いちおう、読んでおこうかな。


お母さんへ

スライムのスラ男だよ。さいきんは、人間たちの住む町の近くで、魔物たちが安心して暮らせるように、見回りをしているんだよ。
まだまだ、給料も少なくて、それでも24時間体制で働いているんだ。
お母さんに会えるのは、また年明けかな。
それまで、お母さんも元気でね。

スラ男より

ふむふむー。そっかそっかー。
もうちょっとレベル上げて、かしこくならないと、ぼく、文字が読めなかったみたい。テヘペロ♪

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ポーイ。

ズッキューン 1 Star 5
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うや

童話、小説、その他、いろいろ妄想したり書くのが好き。最近は、わたしのトリセツ「ショコラ」の文章を担当してるよ。https://chocolat.jp/ まだまだ書くこといっぱいあるんだ。

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