ぼくまお「ぼくが、魔王になったら。」

ぼく、下等な魔物ゴブリンだよ。いつか魔王になって、やさしい世界を作りたいなっていうのが、ぼくの夢なんだ。
みんな、幸せになぁれ。

1 こんな世界で、こんな夢を、でも本当にこわいよ。

この世界は、ぼくたち魔物と人間たちがわらわらと、世界を覆い尽くしてるんだ。毎日、人間と魔物は戦ってて、ぼくみたいな下等ゴブリンは、いっつも最前線に派遣されちゃう。強い魔物ばっかり魔王城の中でだらだらと警備してて、弱っちい […]

2 強くなるには、あんなことやこんなこと、ごめんね。

あれから、いろいろぼくも試してきたんだ。スライムくんたちには、とても、とても、ごめんねなんだけど。たくさん、倒してレベル4まで上がったんだ。 それとね、わかったんだけど、魔物の中には人間の冒険者をペットにしていて、普通の […]

3 魔物って簡単に言うけど、実はいろんな種類が(ry

そうそう、コックになって気がついたのだけど、進化合成するとレベルが半分になってて、LV3になってたんだよ。知らなくて、強くなったつもりでオークに戦いを挑んで、ボコボコにされちゃったんだ。急いで逃げ出したから助かったけど、 […]

4 ということで、ペットを飼うことにしたよ。

魔物について少しは理解してくれたかな?あれから3ヶ月、ひたすらレベル上げをしてたんだ。そしたら、ぼくもまた少し強くなって、LV16になったから、次は人間のお城の近くへ向かったんだ。まだまだ、魔王城は遠いけどね。一歩づつ近 […]

5 人間は転職できるんだよね、なんかいいな。

ぼくら魔物は、種族ごとの特性があるから職業っていうのはないんだけど、人間たちには職業があって、転職してみんなで役割を決めてるんだって。 で、ぼくのペット勇者シオンは自分の事を、勇者って言ってるけど、本当はそんな職業はない […]

6 王様って、めっちょ気前がいいんだね!

勇者と出会ってから、たぶん四年の月日がたったのだけど、十二歳だった勇者(ふつう)も十六歳になって少したくましく、男らしくなってきたよ。筋肉は噛み応え良さそうで、おいしそ。じゅるり。はっ、だめだめ、人間は食べちゃだめ。 や […]

7 なになに!これがカジノっていうの、たのすぃー!

いつもどおり、ふらふらしているザコ魔物に後ろから攻撃したりして、勇者(ふつう)シオンは少しずつ強くなっていく。 本当にごめんね。不本意なんだけど、魔王になってすてきな世界を作るから、その時には盛大な供養をしてあげるからね […]

8 ひたすら合成していくと、めっちょ強くなるんだ。

ぼくと、勇者(ふつう)シオンは、ぼくの大当たりのコインをもって、景品交換所にいったら、勇者の盾がドーンと置いてあった。 「ねーねー。お姉さん、その盾何コインで交換できるの?」 お姉さんは、ぼくを見るや、 「うふ〜ん」 と […]

9 これが中ボスなの〜?よわくない?ねぇ、よわいよね?

ぼくらが次のお城に近づくにつれ、魔物もそれなりに強くなってきたよ。本当は、この大陸一の要塞みたいな人間のお城が近いから、こんなにも強い魔物は棲みつかないはずなんだけどなぁ。 「アル。なんかおかしくないか?」 「やっぱりそ […]

10 勇者との再会は、ひょんなことから。

「アガレス様がやられたぞ!退却だ!魔王ドゥルジ・ナス様に知らせるのだ!」 城内にいた魔物たちが、一斉に逃げ回る。空を飛べる魔物は窓ガラスを割って外へ飛び出して、飛べない魔物は走り回ってる。 「ねぇねぇ、勇者シオン。みんな […]